以前読んだ『シャドウテイカー黒の彼方』の続刊。
前巻にもまして、キャラクターが立っていないと言うか、掘り下げが浅い。
リアリティが薄く、単純な記号のように感じられる。
紙幅の都合もあるだろうが、もう少し肉付けをしても良いのではないだろうか?
かつての麻生俊平のような作家は、今のライトノベル業界では稀なのだろうか。

世界観と言うか、設定部分は良いと思うだけに、人物描写が薄いのは残念。
ちなみに、ストーリー的には、次巻に向けて伏線を張った、いわゆるヒキになっているので、あと数巻は続くものと思われる。
恋愛小説の短編集。9編を収録。
どれも過去の恋愛に想いを馳せる、追憶のストーリー。
どちらかと言えば、ある程度年齢を重ねた人向けだろうか。
日常を切り取った、ちょっと良い話「男の厄年」、
若く幼い日々をしんみりと思い返す「葉桜」が良い感じ。

ちなみに、本書は文字が大きく、ページの割に内容がない。
「傲慢」「逢瀬」「厨房」といった文字にはルビが振られている。
読者層をどの辺りに想定しているかわからないが、
「読みやすい」ということは良いことである。

ボウリング飲み。

2004年11月26日 日常
職場の課対抗ボウリングの日。ということで、今日の残業はお休み。
ボウリングの結果は、2ゲームで230くらい。ダメダメですな。
毎度おなじみ「スペア取れない病」が発症で、終了。

その後、雪崩れ込むように飲み会。
紫蘇焼酎などを飲んで、気勢を上げる。
店を出たのは24時前。
その後、人数を減じて2軒目へ。
帰宅したのは26時過ぎですよ。

眠かったりもしたが、まぁ、有意義な飲み会だったかな。
思うところがあったと言うか、得るものがあったので。
良い意味でイタくなってきた。
『5年生』とかを読んだ身としては、
このイタさが木尾士目の真骨頂のような気がする。
だんだんサークルマンガっぽくなってはいるものの、
オタクっぽさに磨きがかかってきてるので、
わからない人にはまったくさっぱりなんだろうな。
あ、初回限定栞は会長。
コレはまぁ、どれでもそんなに差はないか。
現代ミステリだが、事件の規模は小さく、
ミステリとしての仕掛けもあまりない。
ミステリとしては物足りなさも感じるが、
小さな事件の加害者・被害者・関係者、
様々な人間模様がリアリティを持って
丁寧に描かれている。
些細な事件にも多くの人が関わり、葛藤や苦悩があるという、
ごく当たり前のことを改めて気付かせてくれた。
監修:森枝卓士
愛読しているカレーマンガ。
相変わらずの新キャラ登場。
対戦スケジュールは先の先まで詰まってますな。
あと、“最高の舌を持つ”という対戦相手のカラーが出てない気が……
今回のレシピでは「炒飯風かにドライカレー」がお手軽で美味そうだ。
今度挑戦してみよう。……最近カレー作ってないなぁ。
あとは……「ビリヤーニ」かな。インド風炊込み御飯らしい。
これはホントにチャレンジになるな……時間があれば。

#11月29日、レトルトカレー第3弾発売!
 今回は「マキトのインド風キーマ・マタール」
 辛そうですな。楽しみ〜

映画『笑の大学』

2004年11月23日 映画
『ハウルの動く城』も観たかったが、あまりの人の多さに断念。
今日のところは『笑の大学』をば。

内容については割愛。
役所公司の演技の巧さが光る作品。
特に心情を吐露するシーンは感極まるものがあった。
その相手に稲垣五郎ではちょっとツライものがあるなぁ。と、
思っていたものの、ラストでは静かな存在感をかもし出していた。
シリアスにまとめたラストも好み。
あと、光の入れ方やカメラワークなど、何気にシーン毎の構図が巧い。
原作脚本の三谷幸喜のみならず、監督の星護の力量が発揮された作品。
コメディ映画の傑作である。
週刊少年サンデー連載。
評判が良いらしく、煽り文句付きの帯が装丁されている。
曰く、「各界で絶賛の嵐!圧倒的なセンスと画力で描かれる
妖結界バトルストーリー最新刊登場!!!!!」
…………。
「!!!!!」って表記は何だかなぁ。ちょっと馬鹿っぽいぞ(苦笑)
そんなことはさておき、のんびり地味にストーリーが展開中。
伏線というよりは、現在進行で謎を撒いている最中と言ったところか。
このまま地味に人気を保って欲しいものだ。アニメ化とか反対(苦笑)

休日雑務。

2004年11月21日 日常
最近、「日常≒仕事」な生活を送っている。
帰宅>入浴>食事>就寝な生活で、
部屋は散らかりっぱなし、洗濯物はたまりっぱなしである。
そんな生活なので、たまの休日は雑用で終わる。

・部屋の掃除&洗濯。
 天気が良いので、布団も干してみる。炬燵布団も。

・図書館に本を返却。

・ほぼカラに等しい車のガソリンを入れる。

・兄に借りた礼服をクリーニングに出す。

・髪が伸びて鬱陶しいので、散髪に行く。
行きつけの理髪店が休み。むむむ。

・デミオの右前輪が偏摩耗?気味なので、タイヤ交換。
前後ローテーションしてるし、他の3本はまだまだ大丈夫っぽいが……。
運転が荒いからか?それとも、私が重いからか?(たぶん正解)
良いタイミングで、某大手ショップの15%0FFクーポンを入手。
購入前に175/65 R14 82S等で表される、タイヤの種類についてお勉強。
どうやら「タイヤ選び」とは、価格と相談してメーカー(製造元)を選ぶことらしい。
財布と相談して、ダンロップのデジタイヤ・エコを購入。
燃費が良くなるタイヤらしいが、果たして効果のほどは?(苦笑)

・暖房器具として購入を考えているオイルヒーター?を物色。
定番は石油ストーブの類だが、アパートの狭い室内に灯油缶を置きたくないので、これは不可。電気ストーブ類(ハロゲンヒーター含む)は器具の周辺が温まるだけなので、これもちょっと……
部屋全体が温まる=洗濯物が乾く。という利点もある!と言う訳で、
オイルヒーターが候補に挙がったわけだが。
店頭にあるのは、海外メーカー、デロンギの一択になるようだ。
電気ストーブの電気代1時間約13円に対して、オイルヒーターは約27円と約2倍。
価格帯は約3万〜4万5千くらい。
3万か……う〜ん。今日のところは保留。

書店とゲーセンを経由して、友人諸氏と一緒に夕食をとり、帰宅。
1965〜66年に発表された少年向けSFをまとめた短編集。
表題作ほか全5編。
私が生まれる前の作品群になるが、小学校の頃、図書館にあった同じ様な作品を、ドキドキしながら読んだことを思い出した。
ストーリー云々よりも懐かしさが先にたつ。
いわゆる「ジュブナイル」だが、現代の子供達にはさすがに古臭く見えるだろう。確かに「ライトノベル」と称される現代の作品群に比べれば、本書の作品群は設定もストーリーも稚拙といわざるをえない。
当時は中学生くらいまでをターゲットにしていたのだろうが、現代では中学生はおろか、小学校高学年にも幼稚と馬鹿にされかねない設定になってしまっている。この子供達の変化(進歩?)には、コミックとアニメによる部分が大きいと思われるが、それはまた別の話である。

結局、本書は、あの頃少年だった大人たちが懐かしさとともに眺める本であり、現代の少年少女が読むものではない。良くも悪くも「古き良き少年少女向けSF」である。

筒井康隆には(断筆以降色々とあるようだが、奮起して)、
ぜひとも「現代の少年少女向けSF」を書いて欲しいものである。
・「痴呆」やめ「認知症」…名称の変更、来月決定(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20041119it13.htm

・新種類人猿化石:スペインで発見 ヒトの起源の解明なるか(毎日)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/science/news/20041119k0000e040046000c.html
人類史関連で、↓のも。
・「新種人類化石」に反論 インドネシアの考古学者(Yahoo!NEWS)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041115-00000125-kyodo-soci
「導師」と名乗る男に拾われたストリート・キッズたちはロックバンドを結成する。そして10年後、大規模な惨事の現場に残される、かつてのメンバーの死体と動物の玩具。玩具には何の意味があるのか?そして犯人は誰なのか?

紹介文の煽りっぷりが良かったので、引用。

カルト宗教(?)の内面を描いている中盤までは、ミステリらしさは微塵もなく、「導師」のイカレっぷりと少年達のコワレっぷりに終始する。
全然ミステリらしくはないのだが、読者を飽きさせない筆力がある。
そして、殺人事件が発生する中盤から終盤にかけて、物語は一気にミステリ調に。惨劇に添えられた玩具の意味や真犯人の姿など、前半の描写が巧みに生きてくる構成は素晴らしい。
狡猾な犯罪者も難解なトリックもなく、ただただカルト教団。という印象を受ける不思議なミステリ。
アメリカ発、歴史超大作な映画ということで、トロイ戦争、
アーサー王の次は、ベオウルフのようです。
http://www.beowulfandgrendel.com/(英語)
日本での公開はいつになるんでしょ。

・タージマハルは傾いている? インドで論争再燃(朝日)
http://www.asahi.com/culture/update/1115/006.html
>今年は正確には350周年ではないが、「建立350年を祝賀する年」とインド政府は位置づけ、さまざまな行事をする。なぜ今年なのか、詳しい説明はない。
……ちょっとウケた。

・武器輸出三原則緩和の方針、防衛大綱骨子案で提示(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20041116it03.htm
これは……不景気に喘ぐ企業側からのテコ入れか?
アメリカと共同で兵器の開発とか、かなり危険な香り。
表題作他5編の中短編集。
どの話も現代社会における「人間」を良く描いている。
愛情、苦悩、葛藤、したたかでいて脆い、生の人間の生活、
現代の些細な日常(といえない点もあるが)が生き生きと描かれている。
個人的には、書き口と言うか文体と言うか、つまるところ文章全体の雰囲気に馴染めないところがあり、その点では多少読み難さを感じた。
「Dead for good」「スクールアタック・シンドローム」が好み。

ニュース。

2004年11月15日 ニュース
・ツタンカーメン王の死因、ハイテク技術で解明目指す(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20041114i418.htm
・ツタンカーメン:死因調査でミイラ移動へ(毎日)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20041115k0000m030045000c.html
呪いを畏れず、ついに科学捜査の手が。
果たして、イメージされているような美少年なんだろうか?
(それはありえない。たぶん。)

・全国に復元中の「広開土王碑」 日本式解釈そのままに(朝鮮日報)http://japanese.chosun.-com/site/data/html_dir/2004/11/12/20041112000094.html
日本軍の碑文改変疑惑が取り沙汰されている、アレですね。
国民感情に絡む内容だけに、学説が紛糾している中での復元は、
やや軽率に過ぎるか。

・新選組隊士の日記発見 近藤勇らの名簿を記述(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004111200189&;;;;;genre=K1&area=Z10
山崎丞の備忘録というか、いわゆるメモらしい。
タイムリーですね。資料価値は高いと思われる。
日常的なことだろうが、どんなことが書かれているのか興味アリ。

・2島返還で最終決着=北方領土問題めぐりロシア外相(Yahoo!NEWS)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041114-00000409-jij-int
・北方領土問題「2島返還で終止符」…露外相発言(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20041114i213.htm
樺太と交換して日本の領土になったものの、ポツダム宣言のときに放棄しているんだよな、確か。現状では住民はロシア人で、日本人はいないし。4島の返還は難しいか……
だからといって2島返還で手打ちというのも違う気がするぞ。

・「支援物資の必要なし」米軍、赤新月社の要請拒否(河北新報社)
http://www.kahoku.co.jp/news/2004/11/2004111501000163.htm
必要がないようには見えないけれど……
なに考えてるんだろう?アメリカ。
・ファルージャのイラク人記者報告「人々は飢えに苦しむ」
http://www2.asahi.com/special/iraqrecovery/TKY200411150051.html
こんな記事も出てるし。

・ヒラメの天敵はイシガニ 幼魚激減の謎、水産総研が解明(朝日)
http://www.asahi.com/science/update/1113/001.html
・低緯度オーロラの撮影に成功 山梨・南アルプス市(朝日)
http://www.asahi.com/science/update/1114/001.html
明治以降の日本の怪談から24作品を選んで編まれた短編集。
岡本綺堂「蟹」(1926年)から、渡辺啓介「壁の中の男」(1998年)まで、多彩な怪談が選ばれている。小泉八雲、江戸川乱歩、眉村卓、都筑道夫などの古き良き怪談とともに、小池真理子、鈴木光司、星新一、筒井康孝、半村良、村上春樹、高橋克彦らの作品も収録されている。

一貫して、人の情念が暗く凝ったような、おどろおどろしい作風が選ばれているが、編者の好みは脇に置いておいても、これこそが「ジャパニーズ・KWAIDAN」なのだろう。
また、作品と作品の間には、たなかしんすけのイラストが挿話され、作品と作品の橋渡しをするとともに、ひとつのストーリーを成している。
読みごたえある一冊。
天皇制関連の本を読んだ翌日、紀宮さまご婚約のニュース。吃驚。

・紀宮さま婚約内定、お相手は都職員の黒田慶樹さん(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20041114it02.htm
・黒田さん「正式発表までは静かな日を」 紀宮さま婚約(朝日)
http://www.asahi.com/national/update/1114/011.html

さすがに朝日は冷めてますね。
皇室批判よりだから、当然と言えば当然か。
終日、ニュースのたびにガンガン報道してたみたいですねぇ。
皇室関連報道が鼻につくのはいつものことですが、とりあえずオメデタイニュースではありますな。

そういえば、
紀宮さま、昔(ビン底眼鏡かけた少女時代)は、アニメージュを購読していた。ってのは本当なんだろうか。徳間書店の社長が毎月届けていたって話。……都市伝説?かなぁ。
別冊宝島ムック。サブタイトルに『「平成天皇家の苦悩」から「皇位を巡る歴史ドラマ」まで』とある(長い……)
図書館で目に付いたので借りて読む。

やや皇室賛美的な書き方が目につくが、天皇論を論じた内容ではなく、まず現行天皇制ありきというスタンスであるためか。
天皇家の現状や皇位継承システム、皇室費の何たるか等々、興味深い内容をわかりやすく解説している。
また、皇室関連の歴史解説(神武vs崇神、継体王朝説、南北朝等々)もわかりやすくて良い。

結局のところ、男系男子相続の現状では遠からず行き詰るのは目に見えているはず。愛子内親王の誕生もあり、ここはひとつ男系女子も即位できるようにすれば、なんとかなるのではないかと。
男女差を廃すべきとは思うが、女系子については、現行制度維持にとどまるかな。女系子も継承できるとなると、臣籍降下の問題が……勿論、臣籍降下を廃するという手はあるが。

天皇家賛美なスタンスには少々首を傾げるが、歴史上から現代に至る「皇室」というシステムに関する資料として、優秀な一冊。
先日見かけたPC用フリーウェア。
お店経営シミュレーション。
開発元:犬と猫 様(http://konatu.main.jp/)
結構、評判になっていたらしい。知らなかったよ。

何の気なしに手を出したが……これは!
目茶目茶な中毒性アリ。
商品仕入れて販売しつつ、一方で商品を加工して新商品を開発。
冒険者を雇って探索させ、商品を入荷。
月々の販売客数や売り上げによる大会制度……等々。

フリーソフトでこんなに遊べてよいんでしょうか?
(製作元に寄付を行うことで、特典が付いてくるらしい)

これは危険だ……ということで、仕事が忙しい間は封印かな。
入院中だった、パレスチナ自治政府のアラファト議長が亡くなった。
中東情勢に大きな波紋が広がるのだろうか。
思えば、1994年の歴史的和平会談から中東の混迷は加速するばかりだ。
もう一方の主役だったイスラエルの首相が暗殺され、両陣営の間に横たわる深く大きな溝に架けられようとしていた橋は、脆くも崩れ去った。

あの和平会談から10年。テレビには、アラファト氏の逝去に歓声を上げ、両手を挙げて歓喜するイスラエルの人々が映し出された。

私にも、馬の合わない反りの合わない相手、嫌いな奴もいる。
それでも、彼らの訃報に歓声を上げるようなことはないだろう。
死に際し歓声を上げさせるもの、それが「絶対的な敵」というものなのだろうか。
テレビには映し出されないが、イスラエルにも彼の死に涙した人がいるのだろう。

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