遅い夏休みに天草1泊2日の旅、2日目。

枕が変わったせいか、いつもより少し早く起床。
朝風呂が無いのは残念だが、温泉旅館ではないし仕方あるまい。
窓を開け、目の前の海(海水浴場である)をながめる。磯の香りが心地よい。8時ごろ朝食。焼き魚に海苔と納豆と生卵(いつも思うが、この組み合わせを消費しようとすれば、2杯以上はご飯を食わねばなるまい)という、日本的定番朝食だったが、味の方はまずまず。この旅館はなかなかの「アタリ」だったようだ。

9時、荷物をまとめて出発。
今年4月に復元整備の1部公開が始まった富岡城跡をみる。天草・島原の乱に際し、キリシタンが立て篭ったという城である。本丸には立派なビジターセンターが建ち、門や蔵が復元されていて、巨費を投じていることが容易に想像できる。どのくらいかかっているものか、案内所の方に聞いてみたが、明確な額はわからなかった。その案内所で、国と県が整備して維持管理を町に任せているという話を聞いた。本当だろうか。それで潤沢な予算が得られているのかもしれないが。

富岡城跡を出発して志岐城跡を遠めに眺め、海岸線をひた走る。昨日今日と天候に恵まれ、青と緑の海(紺碧というヤツですかね?)がキレイで気持ちが弾む。途中、名物の干しタコを干している?風景も見ることができ、旅行気分は最高潮に。昼食はタコを食おうと思いつつ、本渡のドルフィンワールドへ。イルカのショーを見て感動する。イルカと握手!ということで初めてイルカに触れる。何だか硬くてゴムみたいな感触だった。時間の都合でアシカのショーは断念。ここにはペンギンもいるのだが、大勢でぬぼーッと立っているペンギンが愛らしかった。らぶりー。
本渡市の歴史民俗資料館を見た後、本戸城跡の本丸に建てられた切支丹館(資料展示館)を見学。どの資料館にあるのも、同じ様な資料と同じ様な説明で、少々食傷気味。キリシタン関連の歴史資料については、県や大規模市が天草の特別展をしたときに見るのがベストかもしれない。町の資料館では資料冊子も、展示図録のようにはいかないし。

気を取り直して、昼食にタコとネギトロがたっぷり乗った海鮮丼を食す。ぷりぷりしたタコが美味い。道すがら、道の駅で地元のタコを使ったタコヤキ(3個百円)や塩味のアイスクリーム(250円)を食す。タコヤキは普通に美味かったが、アイスは微妙。水色できれいなのだが、味の方は、しょっぱいような甘いような……「しお味」という表記も微妙。味に自信があるなら、嘘でも良いから「天草マリンブルー味」とか言ってしまえば良いのに。私は2度と食べないと思うけれど。

腹を満たしたら天草の海と島々を巡るパールラインを走り、天草ビジターセンター、天草四郎メモリアルホールを見学。ビジターセンターはやはり国から予算が出ているようで、無駄にお金がかかっている。天草の自然がおざなりに解説されているだけで(歴史の解説は無し)、後はパンフレット類があるだけ。もう少し何とかならないものか。
メモリアルホールの方は天草四郎に特化した展示で、それなりに楽しめたが、あまりにも美化しすぎているような気が。天草・島原の乱は、我が国発の自由と平等を求めての戦いだったんだそうな。うーん。……自由はともかく、平等はどうかなぁ…。

天草5橋を渡り終え、本土に到着したところで、今回の旅はほぼ終了。
松橋ICより高速道路に乗り、帰路に着いた。全走行距離約530km。

日本に根付いたキリスト教文化を見ることができたのは、行った甲斐があった点。あとは資料館が充実すれば良いのだけれど。富岡城跡はお金がかかっているようで、非常に立派だったが、やはり歴史の展示解説にもう少し力を入れても良いのではないかと……(富岡・天草どちらのセンターも、国定公園に対してのセンター事業ということで自然に関する説明が多かった)。個人的には、道々で見た「タコの町 有明町」と描かれたのぼり?が面白かった。結構な数が立っていたし、文句・絵柄も数種類あったようだ。そういえば、タコは美味かったなぁ。

コメント