こいつらが許せないのは…『不公平な世の中』そのものだ。降り積もった雪の冷たさが、人を歓ばせもすれば、絶望もさせる…。その日、食糧配給の列に背を丸めて並んでいた貧しい人々の絶望は、パンもサーカスもかなぐり捨て、怒りに満ちた“行動”へと彼らを跳躍させた。平民達を見下ろす丘にそびえる宏壮・豪奢な館。その暖かく快適な空気の中で、料理と音楽、恋とダンスに興じる帝国貴族達へ向けて……。
紳士淑女が集う絢爛華麗な舞踏会を、鋤や鍬、円匙(シャベル)や猟銃などを手にした“暴徒”が突如として襲撃。彼ら平民達の表向きの大義は、汚職を犯した経済管理庁長官パウロ侯爵への制裁にあったが、その裏には、あるいは戦災よりも解決困難な命題が潜んでいた。それを感得するアリス少尉は事態を収拾すべく、『貴族』として、誰もが想像だにせぬ挙に出た!
★★=2.0
待望の新刊。隔月連載なので単行本が待ち遠しい。
前巻から続く今回のエピソードも読み応え十分で、夢中になって読める。全体的なストーリーも少しづつ進行し、続刊が待ち遠しくなる。
コマ割的な演出には乏しいが、相変わらず台詞回しは格好良く、期待を裏切らない出来。今回も、とにかくアリス少尉が格好良い。
未読の方は1巻から、是非とも。

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