吉村達也『姉妹−Two Sisters』
2005年7月23日 読書母が亡くなり、父親と、母親代わりのウンジュと暮らしているスミとスヨンの姉妹。仲の良いふたりが暮らす家の中で、奇妙な現象が起きはじめ…。美しく哀しい悲劇が家族を襲う。韓国ホラー映画『箪笥』の小説版。★=0.5
吉村達也による、韓国映画『箪笥』のノベライズ。
映画ではわかりにくかった点を再構築し、解説も加えている。しかし、小説としての出来はいまひとつ。ノベライズというより、映画脚本のような感じで小説としての面白みは薄い。この作者なら、もっと巧く書けると思うのだが…映画関係者とのしがらみの結果だろうか。
映画を見てから小説を読むと、わからなかった点は全て説明してもらえるが、その結果として、ストーリーの不出来さが目立つ結果になる。
小説を読んでから映画を見ると、映像化の味を楽しむことが出来るが、ストーリーは既知のため、目新しい面白さは無い。
どちらにしても小説を読まず、映画版の「詳細はよくわからないけど、少し怖くて切ない映画だったなぁ」という感想で留めておいた方が吉か。
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