平安寿子『くうねるところすむところ』
2005年7月9日 読書職場の上司との不倫に疲れ、仕事もうまくいかず、30歳にして人生どん詰まりの梨央。一目惚れしたとび職を追いかけて飛び込んだ工務店では、亭主に逃げられた女社長がぶち切れ寸前。思いがけない事情から家を建てる仕事についた30と45の女達は何が何だかの大混乱――★★=2.0
ややステレオタイプなストーリー展開だが、読みやすく楽しめる一冊。
物語の展開は早く、やや書き足りない部分も感じられるが、NHKでドラマ化されそうなほど、前向きな話である。文章も読みやすく、感情移入しやすい。章と章の間がポンと飛んでいるような印象を受けたので、もう少し分量があっても良かったとは思うが。
物語はハッピーエンドで終わらず、まだまだこれから。現在の状況も結構大変なのに、まだまだ難問が出てきそう。それでも全然大丈夫、すっきり笑顔で青空を眺められるような、爽快感にあふれた読後感。
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