雨の月夜、街婦の白い頸を締めて車で逃亡中の吉行明敬は、街路灯一本ない道で、一組の少年、幼女に遭遇する…。
少年は時間を経てきた痕跡の存在しない顔で、美しい、よく通る声をしていた。なぜか、どこかで会ったことがあるような気がする。
名前は白兎(ハクト)というらしい。少女は笹山和子。髪型も名前もやけに古臭い。彼女の名前にも聞き覚えがあるような。ともかく、明敬は車を発車させたのだった…
★=1.0

コメント