冬目景『ハツカネズミの時間』 1巻
2005年6月3日 コミック隔離された学園都市。作られた日常。操作された記憶、学園の名を借りた実験施設。自由への逃走…培養された天才児たちの反乱。僕たちは学園から“自由”という出口に向かって走り始める。★★=2.0
迷路で走り続けるハツカネズミのように。
冬目景、待望の新シリーズ。舞台装置を聞いただけで期待感で一杯。ふと、恩田陸っぽいとも思ってしまった。あちらは主に主役が女生徒で、こちらは主に男子生徒だが。
物語的には、この巻だけで「実験施設であること」等が判明しているため、誰が?何のために?という謎は薄い。むしろ、生徒達が助け合い、時には反目しながら、どのような結末を迎えるのか?が主眼と思われる。
人間の強さと弱さを描くのがパニックモノの常だが、冬目景ならではの格好良い人物描写に期待しよう。今後が楽しみ。
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