DVD『アップルシード』
2005年4月14日 映画女兵士デュナン・ナッツは、戦場で捕えられ、平和都市オリュンポスに連れてこられる。彼女を迎えたのは、サイボーグとなったかつての恋人・ブリアレオスと、クローン人間“バイオロイド”のヒトミだった。人間とバイオロイドの存在を巡る謎と陰謀が、デュナンを新たな戦いに巻き込んでいく…。最先端技術を盛り込んで創られた21世紀的アニメ。
士郎正宗の『アップルシード』を映像化……というよりは、最先端技術の題材に『アップルシード』を選んでみました。といった感じの一作。キャラクターは、戦闘のプロでリアリストな傭兵から、正義漢的なヒーローへ変更されている辺り、一般向けの修正といえないことは無いが、映画を見て原作を読むと違和感があるだろう。そういった意味では士郎正宗の「味」は再現されていない。
一方で、最先端技術を盛り込んだ映像はなかなか。その「映像」のリアルさには感嘆するが、「映画」としては、正直違和感が否めない。まるでゲームのムービーシーンを見ているようだ。素直に普通のアニメーションとして製作しても良かったのでは。この辺りが「技術検証のための実験作」という感が強い。
技術的なことを抜きにすると、ストーリーそれ自体は結構楽しめる。原作と違うのは、この手の映画には付き物。「士郎正宗の」『アップルシード』という(原作至上主義的)こだわりを捨てればA級のSF作品として楽しめる。
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