北森鴻『パンドラ’Sボックス』
2005年3月3日 読書画壇の寵児が突然の自殺を遂げた!その死に秘められた謎とは?(「仮面の遺書」)。警察に届けられた殺人者からの告白文。その衝撃の内容から、日本の古代史の謎にメスが!?(「踊る警官」)。大胆な着想と、鮮やかな謎解き!読者に息つく暇さえ与えぬ、卓抜なストーリー展開!短編の名手が放つ、デビュー作から今日までの珠玉の短編七本を収載!さらに、各々の短編に合わせ、作家の肉声をユーモアと哀感をこめて書き下ろしたエッセイを掲載!フィクションとノン・フィクションが絶妙に融合したクロス・オーバー・ノベルス、ここに誕生。短編集+エッセイ?
作家、北森鴻がどのように誕生したかを赤裸々かつ暴露気味に語ったエッセイも収録。過去の短編を並べ、「あの頃は…」と述懐するスタイルはなかなかに面白い。著者曰く「私生活を切り売りする」とは、まさにそのとおり。
収録された短編は7作。現代ミステリ、時代物、少年少女向け作品、あの『支那そば館の謎』の番外編と、バラエティに富む構成。
収録作は幅広く好き嫌いもあるだろうが、赤裸々なエッセイ?は一読の価値あり、の一冊。
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