秦建日子『天体観測』
2005年2月19日 読書覚えていますか?ドラマ「天体観測」あれから2年―"サジテリアス"の仲間が帰ってきました。特別書下ろし「2004年秋その後のサジテリアス」収録。私は「天体観測」というドラマを見ていない。ドラマを見ていないばかりか、スチル写真すらも見たことがない。そんな私がこの本を手にしたのは、ひとえにBUMP OF CHICKENの同名楽曲「天体観測」が好きだからである。芸能音楽に疎い身だが、友人諸氏がカラオケで歌うのを聞いているうちに……
前置きが長くなったが、本書の感想を。
残念ながら、文章はあまり上手くない。読みづらいということもないが、これといって特徴もなく、平板な印象を受けた。主要な登場人物が多い割には分量が少なく、キャラクターが描ききれているとは思えない。「ドラマを見た人」を想定した本なのだろうか?
叩きつけるような強い台詞でダイナミックな展開を見せる部分もあるが、上記のような理由で唐突さが否めない。
舞台装置やストーリーはよく出来ていると思えるだけに、書き込み掘り下げが足りないのが残念で仕方ない。ドラマの脚本から抜き出したような味気なさを感じてしまった。
ドラマを見ていれば、また少し違う感想になるのかもしれないが……
ということで、機会があればDVDででも見てみようと思う。
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