表題作他全4編の中短編。
どの作品も中年(というより初老か)の男性を主人公としていて、
その日常を切り取ることで、生きることの苦しさ、
人生というモノの澱みから逃れられないもどかしさ、
そういった息苦しい感じが描かれている。

人生は取り返しがつかないモノ。
ただ漠然と齢を重ねて生きていくと、
中年になった時に己の空虚さに愕然とする……のかもしれない。
まだまだ実感はわかないけれど、どうにも重い話だ。

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