彼女がいて、仕事は看板書きのアルバイトで、姉と同居している27歳の男。
(まだ)結婚する気は無く、仕事にも(あまり)興味が無い。
母親は放任主義、姉は孤立主義、主人公は楽観主義。
家庭崩壊?な感じなのに、それぞれがそれなりに楽しそう。
(それぞれがそれぞれの楽しみを優先した結果、崩壊したとも言える)
読み始めは、ありえない家庭像、若者像じゃないの?と虚構じみて捉えたが、
読み終える頃には、あぁコレはコレで「いま」のリアルなんだなぁ、と思った。
バンビの剥製とともにモラトリアムを抜けようとする、主人公の行く手に幸あれ。

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